御坊市の湯川小学校と美浜町の松原小学校で10日、陸上競技のトップアスリートによる特別授業が行われ、オリンピックなど世界で活躍した元選手、現役選手が子どもたちを直接指導。湯川小では走り幅跳びの荒川大輔選手(33)が迫力の跳躍を披露し、松原小では五輪3大会連続出場経験を持つ「トラックの女王」弘山晴美さん(46)らが速く走る姿勢や駅伝のたすきリレーなどを指導した。

 湯川小学校に招かれた講師は、平成14年に8㍍06を跳んで日本人9人目の8㍍ジャンパーとなり、世界陸上大阪大会などに出場した現役の荒川選手。4~6年生190人を対象に、▽鼻とへその位置をまっすぐそろえる▽地面をしっかり蹴ってひざを前に出す▽手は足が地面につくタイミングで下に大きく振る――など、短い距離を速く走るテクニックを指導した。

 最後は走り幅跳びのデモンストレーションもあり、子どもたちが手拍子で盛り上げるなか、荒川選手が勢いよく助走し大ジャンプを披露。世界で活躍するトップアスリートの跳躍に、子どもたちは「すごい!」「かっこいい」と笑顔で拍手を送っていた。実技のあとは体育館に移動し、荒川選手が「速く走り、遠くへ跳ぶためのアドバイス」をテーマに講演した。

 松原小を訪れたのは、中・長距離でオリンピックに3大会連続出場を果たし、マラソンのミセスランナーとしても活躍した弘山晴美さんと、元短距離選手でインカレ400㍍H5位入賞経験を持つ山田里美さん。低学年と高学年に分かれて授業を行い、低学年には▽体はまっすぐ▽腕をしっかり振る▽少し前かがみに――の3つのポイントを指導し、人気アニメ「妖怪ウォッチ」の音楽に合わせて全員でグラウンドを一周した。

 続いて、1年生の代表に駅伝のたすきリレー、2年生の代表にマラソンの給水を実践指導し、最後は弘山さんが3年生の代表とともに、フルマラソン自己ベスト(2時間22分56秒)のスピードでグラウンドを2周。終了後、子どもたちは息を切らしながらも、「そんなにしんどくなかった」「マラソン走ってみたい」と笑顔で話していた。

 弘山さんと山田さんは11日、美浜町の和田小学校でも特別授業を行った。

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大ジャンプを見せる荒川選手(湯川小)

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マラソン自己ベストのペースで子どもたちと走る弘山さん(松原小)