いよいよあすから師走。ことしも残り1カ月となった。振り返ると本当にあっという間で、年々早く感じるのは気のせいだろうか。仕事、プライベートとも息つく暇もなく過ぎ去ったというのが正直なところ。まだまだ一息ついている時間はない、これからがラストスパート。山積みの仕事に加えて、庶民には意義の見いだせない衆院選挙も控えていて例年以上に慌しくなりそうで、気を引き締め直さなければと思っている。
 私事はさておき、日高地方のことし、とりわけ住民の安全な生活にかかわる事件事故を思い返してみると、殺人など凶悪事件はほとんどなかったが、今月になって見知らぬ女性の車に男が押し入り、ナイフで脅して走行させるという悪質な事件が御坊市内で発生した。犯人は依然逃走中で、不安を感じている住民の声をよく聞く。時間の経過とともに関心も薄らいでいるが、用心を怠ってはいけない。警察も警戒を強化しているが、衆院選のおかげで違反取締本部を設置しなければならなくなった。選挙違反の取り締まりも大事だが、庶民は犯罪の未然防止に重点を置いてくれることを願っている。
 12月1日からは冬の交通安全運動も始まる。飲酒運転の罰則強化以降、近年は飲酒の検挙や事故は少なくなったが、御坊署管内では11月だけで酒気帯び運転で8件の検挙があり、少し関心が薄らいできている表れとも取れる。年末にかけては飲酒の機会が増え、羽目を外してしまいがちになるのも気がかり。ことし管内では交通事故で1人が尊い命を落とした。「これ以上の死者は出さない」を合言葉に残り1カ月、事件事故に遭わない、起こさないようもう一度気を引き締め直そう。   (片)