任期満了に伴う知事選が13日告示され、予想通り現職の仁坂吉伸氏(64)=和歌山市東高松=と「市民オンブズマンわかやま」事務局長の畑中正好氏(62)=田辺市天神崎=が立候補。8年ぶりの一騎打ちはオール与党態勢で3選を目指す現職と、共産党推薦の新人との戦いとなり、「結果は見えている」としらけムードも漂うなか、両候補は出陣式で集まった支持者を前に力強く第一声を放ち、17日間の舌戦がスタートした。

 仁坂陣営は和歌山市北汀丁の事務所前で出陣式を行い、県選出の国会議員や県会議員、市町村長はじめ約800人(陣営発表)の支持者が集結。選対本部長の中村愼司紀の川市長のあいさつ、門博文衆院議員、民主党県連代表の岸本周平衆院議員らの激励に続き、仁坂候補は「2期8年間を振り返ると、人口の社会減が少なくなり、道路整備や医療・福祉の環境整備も進んだ。農林水産業や観光業においても、世界を舞台に羽ばたく方が出てこられ、和歌山の未来は明るいと確信する。ただ、これでもう安心かといえばそうではない。少子化対策や防災対策も待ったなしであり、南海トラフ地震津波対策は1人も犠牲者を出さないよう、県政はまだまだ多くの課題を抱えている。きょう、私は新しい気持ちで県民に信を問い、頑張るんだという思いで、誇りである県章バッジを外してきた。またつけられるよう、絶大なるご支援をお願いしたい」と呼びかけた。

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坂 吉伸 64 無現
自 公 民 社 ①県知事②通商産業省製造産業局次長、ブルネイ大使③東京大経済学部④和歌山市⑤和歌山市

 畑中陣営は県庁前で出発式を行い、支持者ら約130人(陣営発表)が集まった。マイクを握った畑中候補はまず「今回の選挙は官僚の知事か、庶民の知事か、そのどちらかを選択する選挙」と力強く第一声。続いて集団的自衛権の行使容認や消費税増税を批判し、「子どもが戦場に送られるのではないかと多くの人が心配している。また、増税は皆さんの暮らしを苦しめる。日本を戦争のできる国にしようとする政治、増税にきっぱり『やめろ』と言える県政を目指す」と声を張り上げた。公約については「県行政の情報公開を全国トップクラスにする。また、高いと言われている知事の退職金を半分にするなど、オンブズマンの目線で県政を改革したい」と力説。このほか、雇用創出に向けた地域経済活性化、医療費無料の拡充など子育て支援、自然エネルギーの推進なども訴えた。この日は和歌山市内を中心に街宣活動を展開。日高地方入りは18日を予定している。

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畑中 正好 62 無新

共 ①和歌山合同法律事務所事務局長②自動車整備会社社員③東陽中学校④田辺市⑤田辺市