日高川町の道成寺では毎年桜の季節になると、春公演「桜・舞、道成寺」が催されている。数々の道成寺イベントを手掛けている「おいでよ日高実行委員会」が主催する公演で、プロ演者らが日本舞踊をはじめ、沖縄伝統組踊、和太鼓などで悲恋の物語、安珍清姫伝説を基にした道成寺ものを披露している。満開の桜が舞い散る美しく風流な舞台で、筆者も毎年、楽しみにしている取材の一つであるが、公演では、日本舞踊教室の生徒の発表会も見どころ。
日本舞踊教室は、鐘巻伝統芸能教室実行委員会と日高川町教育委員会主催の文化庁補助事業。普段はあまり触れることのない日本舞踊に親しんでもらおうと3年前から行われており、毎年、児童を中心に約20人が秋から翌年春まで道成寺で稽古を積み、その成果を春公演で発表している。発表本番だけでなく、練習も取材させていただいているが、練習初日は、「キラキラ星」などの曲で基本動作を中心に扇子の持ち方や歩き方など学ぶ。最初はぎこちないものの、半年後の本番では、美しく、かわいらしい何とも見事な舞が披露される。昨年の教室生は『地唄 春日陰』と『舞踊小唄 桜禿(かむろ)』の稽古に取り組み、ことしの春の公演では多くの人を魅了した。
この日本舞踊教室は、舞だけでなく、着物の着方や礼儀作法、立ち居振る舞いにはじまり、人への思いやりの心、物を大切にする心なども身につくとてもいい機会。ことしは『長唄 手習子(てならいこ)』の稽古で、小学生以上なら誰でも参加可能。実行委員会では現在教室生を募集中。せっかくの機会なのでぜひ参加し、来年春には成果を披露していただきたい。 (昌)

