大地震や大津波に備え、日高川町の小熊区(林保行区長)で9日、防災訓練が行われ、区民約300人が参加した。
 区自主防災会の主催。区内全域約560戸、約1700人を対象とした訓練で、区は沿岸地域ではないが、地震によって川の逆流で津波が押し寄せるという最悪の事態に備えておととしから毎年実施している。大地震によって大津波警報が発令された想定で、午後1時33分の防災行政無線放送を合図に開始。高台にある小熊広場に災害対策本部を設置し、区民は各避難所に避難。各班長は区民の安否と区内の被災状況などまとめ、災害対策本部に報告した。海抜の低い低地の住民(対象150戸、約400人)は徒歩や車で小熊広場に避難し、避難ルートや危険箇所、所要時間など確認。万一に備えて本番さながらに取り組んだ。林区長は「雨のなか、多くの区民に参加していただいた。年々、区民の皆さんの地震、津波に対する危機意識が高まってきているように思います。災害時の渋滞を想定して、車の避難が少なかったような気がします。今後も訓練を続けていきたい」と話している。