日高川町で5日、市木久雄町長が若者定住策で公約に掲げている若者定住促進住宅の建設工事の指名競争入札が行われた。将来的に入居者への払い下げを前提とした1戸建て住宅で、初めての取り組みとなる今回はモデル的に川辺、中津、美山の各地区の町有地に1戸ずつ建設。住宅は来年3月の完成予定で、4月入居となる見通し。
 市木町長の若者定住策の目玉公約の一つ。地域行事に参加する若者の定住、定着を促し、地域コミュニティーの強化と地域活性化につなげることを目的としている。
 住宅は、入居者が月々家賃を支払い、将来的に建設費同等の家賃を支払い終えれば(土地代は別途)、入居者のものになる仕組み。いわば住宅ローンのような形だが、利息がない上に奨励割引を設け、一括購入する時期が早ければ早いほど住宅購入費の割引額を大きくする考え。入居の条件は、将来的に住宅の購入意思があるおおむね45歳以下の人となる予定。地域活動への積極的な参加も条件にすることにしている。
 建設地は川辺が山野地内の公営住宅付近、中津が高津尾地内の蕨平団地の一角、美山が初湯川地内の元美山村森林組合前。いずれも木造2階建てで、敷地面積は226平方㍍、延床面積は1階48.04平方㍍、2階46.37平方㍍の計94.41平方㍍(28.5坪)。間取りは1階部分にキッチン、リビングダイニング、洗面所、浴槽など、2階部分に3部屋など設ける。
 この日の指名競争入札では川辺の住宅を㈱市川組(日高川町小熊、市川真理代表)が1344万7080円、中津の住宅を嶋津工務店(同町田尻、嶋津義隆代表)が1460万1600円、美山の住宅が和興建設㈱(同町初湯川、山本雅弘代表)が1447万8480円で落札した。設計はいずれも㈱岡本設計(和歌山市、岡本政仁代表)で311万400円で請け負った。