みなべ町教委は31日、4月に実施された「全国学力・学習状況調査」の結果をホームページを通じて公表した。学校別ではなく町全体としての結果を掲載。試験は国語と算数(数学)の2教科で行われ、それぞれ基礎問題の「A」と活用問題の「B」がある。みなべ町の小学生は算数Aだけが全国平均より高く、中学生はすべての項目で全国平均を上回った。全体的な特徴としては、国語よりも算数・数学で高得点がみられている。
 小学生は6年生、中学生は3年生を対象に実施。小学生でみると、国語Aの正答率は67.1%(県69.4%、全国72.9%)、国語Bは52.8%(県53.4%、全国55.5%)で、国語に関してはすべて県や全国の平均より下回っている。算数Aは80.2%(県76.8%、全国78.1%)、算数Bは55.3%(県55.7%、全国58.2%)で、Aが全国平均より2.1㌽、県平均を3.4㌽上回り、Bは県や全国より低かった。
 中学生は国語Aが81.1%(県77.4%、全国79.4%)、国語Bが51.4%(県47.5%、全国51.0%)、算数Aが76.9%(県65.9%、全国67.4%)、数学Bが68.1%(県56.8%、全国59.8%)。いずれも県や全国平均を上回っており、全国と比べると数学Aが9.5㌽、数学Bが8.3㌽高かった。 
 学習状況をみると、「ふだんどのくらい勉強をしていますか」との設問では、小学校では平日の「1時間以上」は37.7%で全国の62%よりも低いが、逆に「1時間未満」は58.3%で全国の34.7%よりも高くなっている。中学では「1時間以上」が67.2%と全国の67.9%とほぼ同じで、「1時間未満」は30.5%と、全国の26.3%よりやや高かった。豊田泰猛教育長は「この調査は子どもたちの学力の一部分の調査で、すべてではない。子どもたちの姿を客観的なデータにして広く町民に知ってもらったうえで、学校、保護者、地域の3者がともに考え、教育環境づくりを進めたい」と話している。県教委によると、これまで県内では印南町だけが学校別で公表し、市町村全体の結果としては和歌山市、湯浅町など5市町が公表した。