由良町の漁業集落環境整備事業で衣奈クリーンセンターが完成し、29日午前10時から衣奈漁港西の現地で竣工式が行われる。戸津井、畑・中、三尾川、由良、大引・神谷に続いて町内6番目、大規模な下水処理施設では町内最終の整備。汚泥を堆肥化できる装置も備えられ、環境に優しい最新の施設となっている。10月1日から稼働する。
 衣奈クリーンセンターは平成24年9月に着工。地下1階、地上2階の鉄筋コンクリート造りで、延べ床面積は約650平方㍍。衣奈地区約660人の定住者を含む960人分、1時間31・2立方㍍、一日260立方㍍の汚水を処理できる能力を持つ。施設内には汚泥を堆肥化できる汚泥乾燥発酵装置を設置。同装置の設置は大引・神谷の施設に続いて2カ所目となり、堆肥は業者に販売する。工事費は約4億8000万円。設計は東京都の一般財団法人漁港漁場漁村総合研究所、施工は大阪府の共和化工㈱。
 衣奈地区では管路敷設も着々と進められており、今月1日現在の進捗率は90%を超えている。本年度末にはすべての工事が終了する予定。クリーンセンター建設などを含めた全体の事業費は13億5000万円程度を見込んでいる。
 竣工式には畑中雅央町長、町議会、地元、県関係者ら約30人が出席。畑中町長らがテープカットを行い、施設の完成を祝う。