御坊市湯川中学校改築工事の安全祈願祭・起工式が26日、関係者約60人が出席して行われ、工事の無事完成を祈願した。工事は新校舎と体育館の建設工事から着手。27年度末までに整備が終わる予定で、28年度から新しくなった校舎と体育館で生徒たちが学校生活をスタートさせる。旧校舎解体などを含む事業の全体完成は29年度末を目指す。
 最初に安全祈願際で「地鎮の儀」や「玉串奉奠」などを行い、起工式では柏木征夫市長があいさつ。「湯川の皆さんが改築の委員会を立ち上げてくれたご努力などがあって、本日起工式を迎えられました。これから卒業していく皆さまにとっては、どこへいっても思い出せる校舎であってほしい」と話した。このあと来賓の国会議員、県議の秘書らも祝辞を寄せ、施工業者謝辞のあと乾杯を行った。
 湯川中の既設の校舎は昭和42年、体育館は48年に建設。老朽化が進んでいる上に、耐震診断でも改修が必要との結果が出され、建て直すことになった。23年度には新校舎と体育館の建設予定地となる学校敷地内のテニスコートをJR御坊駅前団地に移転するとともに、新校舎と体育館の基本設計を行った。24年度は実施設計。25年度には新校舎などの建設予定地で埋蔵文化財の発掘調査を行ってきた。
 校舎と体育館の工事は27年度末までに完成して引っ越し作業を行い、28年度から供用を開始する。さらに28年度には旧校舎と体育館の解体を行い、29年度にはグラウンドとフェンスなどを整備して事業の全体完成となる。
 新校舎は延べ床面積4116平方㍍の鉄筋コンクリート3階建て。エアコンを整備し、一部に紀州材も活用する。体育館は面積1302平方㍍の鉄筋コンクリート2階建て。屋上には太陽光発電施設を設置。通常時は売電し、災害時には自家用として使う。全体の事業費は約27億円。
 設計は㈱岡本設計御坊事務所(佐藤和夫所長)、施工は谷口・玉井・巧細川特定建設工事共同企業体(代表者・㈱谷口組谷口光代表取締役)。