日高町の民家で20日朝、「森の忍者」とも呼ばれる珍客が現れ、近所の話題となった。
 小中の会社員、三木繁さん(43)宅で、庭に迷い込んだのは、なんとフクロウ=写真=。夜行性で昼間は森で休んでいるため、人目に触れることは珍しい。午前8時半ごろ、庭に出ると1羽の鳥が飛び立って近くの電線にとまった。トンビだと思ってみていると、4、5匹のカラスにつつかれはじめ、近くの池に落ちたので三木さんがタモで〝救出〟。保護すると、フクロウだったので驚いた。近所の子どもたちも「初めて見た」とびっくり。
 体長約40㌢。弱っているため、関係機関に連絡して保護してもらうという。三木さんは「助けを求めに来たのかもしれません。『不苦労』ともいわれ、縁起がいいようなので、なんとか元気になって森に帰ってほしい」と目を細めていた。
 和歌山県立自然博物館によると、フクロウは県の絶滅危惧種に指定されており、県内での生息数は減少している。