御坊市島の市立武道館で20日、五輪選手を迎えての柔道合同練習会が開かれた。講師は2012年ロンドンオリンピック78㌔超級銀メダリストの杉本美香さん(30)=茨城県在住、コマツ女子柔道部コーチ=が務め、日高地方の幼児から中学生まで約100人が参加。地元の子どもたちは世界の大舞台でも見せた必殺の払い腰などの技を直接指導してもらい、目を輝かせて稽古に打ち込んでいた。
 日高柔道協会(藤本忠朝会長)が主催。藤本会長のあいさつ、杉本さんの紹介などのあと、寝技の補強練習、基礎トレーニング、払い腰の指導などが行われた。
 払い腰の指導では、豪快な技を子どもたちの目の前で披露。「引き手に腕時計を着けていると思って、いま何時かなと見るような感じで」「釣り手は手首を立てること」などとポイントを説明しながら手取り足取り丁寧に教え、「足の下の方を払う」「投げるときの最後は投げたい方向を見る」と分かりやすくアドバイスも送った。
 直接、技の伝授を受けた中口沙紀さん(由良中1年)は杉本さんのデモンストレーションの払い腰に「速かった、すごかった」と圧倒された様子。自身は払い腰があまり得意でないというが、「分かりやすく教えてもらいました。試合でも使えるように練習していきたい」と話していた。
 杉本さんはこの日午前中に日高柔道協会主催の合同練習会に参加。同日午後からは県女子国体強化事業として同所で行われた合同練習会でも講師を務めた。21日も国体強化事業の練習会が紀央館高校柔道場であり、県内の中学生、高校生らを指導する。