県は14日、印南町公民館で行政報告会を開き、仁坂吉伸知事が県行政の重点施策などで説明。印南町の庁舎建設については、支援していく姿勢を示した。
 仁坂知事は「津波からはまず逃げる必要があるが、そのあとの復旧も大切」と話し、町職員が町の復旧に取り組める態勢を整えるために、庁舎を高台移転、耐震化する必要性に同意し、「やったらいいと思うし、県も助成していきたい」と約束した。町では新庁舎を、いなみこども園などがある「かえるの里」から200㍍程度南の場所に建設予定。本年度中に設計を行い、27、28年度で用地交渉、建設に取り掛かり、29年ゴールデンウイークの移転を目指す。建設費は十数億円を見込んでおり、国の緊急防災・減災事業の活用を想定。町担当課は今回の知事の発言を受け「県が国に印南町を推してくれるものと思い、計画により現実味が帯びてきた」と話している。
 仁坂知事はこのほか切目川ダムの今後の計画、印南町浸水予想、県の平成26年度事業計画などで話した。