第96回全国高校野球選手権和歌山大会は3日目の13日、1回戦1試合と2回戦3試合が行われ、第2試合の2回戦では昨年ベスト4の日高中津が県和歌山に完封勝ちした。日高中津は3番・上野の3安打2打点の活躍などで3得点し、岩﨑、岡本朔の2投手で相手打線を0封。守備陣も終盤のピンチで好プレーを見せ、悲願の夏の甲子園へ好発進した。
 日高中津は2回、先頭の岡本悠が一塁線を破る二塁打。犠打で三進後、庄司は中飛に打ち取られたが、続く古久保の二塁手正面の当たりはバウンドが変わる幸運な右前打となり、1点を先制した。追加点が欲しい中盤の5回は死球、暴投、二ゴロと無安打で三塁に走者を送り、上野が痛烈に左前へはじき返してリードを広げた。6回から8回までは無得点に終わったものの、9回には死球と敵失などで2死二、三塁とし、上野の左前適時打で3点目を奪った。
 日高中津先発の岩﨑は初回以外毎回走者を背負うマウンドも、決定打を許さない粘りの投球。3回2死二、三塁では三ゴロ、4回1死三塁では二ゴロ、中飛で切り抜け、5イニング2安打無失点で降板した。6回から救援した岡本朔は7回まで1人の走者も出さない快調な滑り出し。8回は先頭に右中間二塁打を浴び、続く打者には二遊間を破られるかという当たりを打たれたものの、二塁・仲が飛び込んで二ゴロで処理する素晴らしいプレーで助け、その後の1死三塁のピンチも投直併殺で踏ん張った。9回は1死から死球を与えたが、遊ゴロ併殺に仕留め、4イニングを1安打無得点に封じた。
 日高中津は大会直前、エースが故障のため選手登録を外れるアクシデントもあったが、ものともせずに初戦を快勝した。3回戦は大会8日目の19日、第2試合(午前11時半~)で伊都と対戦する。