県は、老朽化が進んでいる田辺署の庁舎建て替え工事を行っている。耐震不足や手狭なことがネックとなっており、建て替えを計画。現施設の北側に鉄筋コンクリート4階建ての新庁舎を建設している。現庁舎を取り壊した跡地には職員宿舎や車庫などを建設。昨年12月から着工し、27年度の完成を目指している。
 現施設は昭和44年に鉄筋コンクリート3階建てで建設され、築45年が経過した。延べ床面積1256平方㍍、敷地面積は4700平方㍍。老朽化が進んでいるうえ平成15年に行った診断では耐震力不足が指摘され、施設が狭いこともネックとなっている。近い将来に発生が予想されている南海地震など巨大地震への対応からも、県は建て替えを決めた。
 計画では、現施設北側に隣接する約3000平方㍍の用地に建設。地上3階地下1階とし、事務所のほか拘置場、武道などを行う講堂などを設ける。地下には射撃場も設置。延べ床面積は3528平方㍍で、現施設の約3倍の広さとなる。来年秋ごろに完成したあと、いまの庁舎を解体し、跡地に駐車場、職員宿舎、倉庫などを設ける。すべての工事が完成するのは27年度末の見込み。住民生活の治安を守る警察の活動拠点の充実へ期待が高まっている。