日高川町鐘巻の道成寺で27日、恒例の鐘供養会式が行われた。休日でもあり、例年より多い約1万人の見物客でにぎわった。
 最大の呼び物、ジャンジャカ踊りは日高川の河川敷からスタート。「恋の一念ジャンジャカジャン」のメロディーに合わせて、郷土芸能安珍清姫保存会(地蔵国男会長)や地元鐘巻区民、大成中学校生徒、きのくに信用金庫道成寺支店の庫員ら約70人が担ぐ張り子の大蛇と踊り子が道成寺まで練り歩いた。長さ21㍍もある大蛇は迫力満点。清姫の化身の大蛇は、赤い炎を吐きながら野口小4年の大田士煌(しき)君扮する安珍を追いかけて62段の石段を一気に駆け上がり=写真=、本堂目指して突入。境内では安珍が隠れる釣り鐘に蛇体を巻きつかせ、釣り鐘もろとも焼き尽くした。見事な絵巻物語の再現に観客から大きな拍手が送られた。天候にも恵まれ、張り子の大蛇は、数年ぶりに日高川を野口側から藤井側へ渡り、見物客を楽しませた。