22日に全国の小学6年と中学3年を対象にした文部科学省の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、本年度から可能になった学校別成績(平均正答率)公表について、県内で印南町が結果を公表することを決めた。分析や目標を示すことで指導力を向上させることが目的。文科省からの結果は8月ごろ公表される。
 全国学力テストは国公私立計3万643校で一斉に行われ、約224万1000人が受験。教科は国語と算数・数学で、それぞれ基礎知識を問うA問題、知識の活用力をみるB問題に分かれて出題された。
 今回から市町村教委が学校別結果を公表することや、都道府県教委が市町村教委の同意を得て市町村別や学校別の結果を公表することができるようになった。学校別公表については、これまで序列化や過度の競争が生じるとして認めていなかったが、一覧表や順位付けをしないことや、分析結果や今後の改善策も併記することなどを条件に公表できる。
 印南町内には4小4中学校がある。教委では公表結果を掲載する媒体やどういった内容で公表するかについては「今後十分協議していきたい」としている。印南町以外のほとんどの自治体は学校別成績を公表しない方針。小規模校で個人の特定につながる可能性があることなどを主な理由に挙げているほか、「今後他町の様子をみて判断したい」との声もあった。