県教育委員会が取り組んでいるゴールデンキッズ発掘プロジェクトで、第7期生追加7人と第8期生メンバー31人が決まった。7期生追加は小学5年生、8期生は同4年生で、昨年度に選考会を開いて体力、運動能力の優れた子どもたちを発掘。日高地方からは8期生に、大前圭右君(御坊小4年・御坊市薗)と、山田武聖君(同、同)の2人が選抜され、今後3年間、専門家による育成プログラムを受け、世界に羽ばたくアスリートを目指す。
同プロジェクトは将来オリンピックをはじめとする国際舞台で活躍できる競技者の輩出が目的。大前君は小1から御坊少年野球クラブに所属し、現在遊撃手のレギュラー、1番の打順で活躍中。身長137㌢・体重31㌔。とくに俊足に自信があるといい、将来の夢は「プロ野球選手。イチロー(米大リーグ、ヤンキース)みたいになりたい」と目を輝かせている。山田君は5歳から美浜柔道クラブで練習に励んでいる。身長137㌢・体重33㌔。選考会では三段跳びで好記録をマークしたといい、体のばねが光る。将来は「全国大会、オリンピック出場が夢」と話し、五輪柔道3連覇の野村忠宏選手を目標にしている。
 同プロジェクトは平成18年度にスタート。県内の教育、スポーツ、学識経験者らをメンバーに実行委員会を組織し、事業を推進してきた。1期生から7期生までは30~50人ずつ選出されており、日高地方からはそれぞれ7人、5人、3人、3人、4人、2人、1人がメンバー入りしている。昨年度は秋から今冬にかけて第1、2ステージの選考会があり、第1次には7期生追加と8期生を目指して753人の小学3、4年生(当時)が参加。10㍍走、垂直とび、オーバーヘッドスロー、反復横とび、単純反応テストなどの種目で体力や運動能力を判定し、メンバーを選抜した。
 7期生追加と8期生メンバーはすでに認定証を受け取っており、今後はこれまで同様に和歌山市を中心に月2回程度、小学校卒業まで育成プログラムを受けていく。育成プログラムには身体的なメニューだけでなく食育や保護者研修会も取り入れ、まだ発達段階のため特定の競技でレベルアップを図るのではなく総合的に体力、運動能力の向上を目指す。すでに所属クラブがある子どもたちにも新たな競技に親しむ機会を提供し、将来の可能性を探っていく。
 3年間の育成プログラム修了後の子どもたちについては追跡調査があり、中学校卒業時まで競技力向上などに関するさまざまなアドバイス、サポートも行っていく。