任期満了に伴う日高川町議選は15日に告示され、定数12に対して予想通りの現職12人、新人1人の計13人が立候補。5日間の舌戦の火ぶたを切った。今回は目立った争点はなく、掲げている公約は住みよいまちづくりへの各種施策といったところ。各候補者はこの日、選挙事務所で力強い第一声を放ち、有権者の支持を求めて選挙カーに乗り込み街宣活動を展開。町内のあちこちで候補者たちのお願いコールがこだました。
 午前8時半に役場本庁3階会議室で届け出の受け付けがスタート。各陣営の運動員らが次々に手続きを済ませ、事務所へとんぼ帰り。一部美山地区の候補者はゆっくりと街宣しながら戻った。出陣式では、たすきをかけた候補者が、集まった多くの支持者を前に第一声を放ち、公約や抱負など力強くアピール。支持者からの「頑張って」の声援に笑顔で応えて選挙カーで街宣へ繰り出し、懸命に支持を呼びかけた。
 交流センターの建設が争点となった前々回、定数削減が争点となった前回とは違って、今回は目立った争点がなく、各候補者の公約は、住みよいまちづくりの実現に向けた各種施策。農林業・商工業の振興や若者定住策、子育て支援、高齢者福祉の充実、防災対策など掲げている。
 選挙戦は当初、定数削減による激戦が予想されたが、現職4氏が不出馬を表明したため、一転して低調ムードに。中津地区をはじめ、町内各地で新人擁立の動きはあったものの出馬まで至らず、一部で無投票の声さえささやかれていたが、2月末に新人が名乗りを上げ、1人オーバーの少数激戦となった。定数16から12に削減しての初の選挙だけに、各候補者とも一気に上がったボーダーラインに困惑、当確ラインも読みあぐねているだけに、「1票でもほしい」と支持の獲得に必死の形相。前哨戦から「抜けているのは2、3人。下位はだんご」との声が聞かれているが、舌戦は始まったばかり。これからの戦い、訴えの内容次第で票の流れが変わる可能性もあるだけに、各候補者とも「涙をのむ1人になりたくない」と危機感を前面に押し出してお願いコールを連呼。有権者の関心の高まりとともに、予断を許さない状況が続いている。
 期日前投票 きょう16日から19日まで役場本庁(午前8時半~午後8時)、役場中津・美山両支所(午前8時半~午後6時)で受け付ける。小川地区は17日(正午~午後1時)に住友林業小川事務所で。