任期満了に伴う日高川町議選はきょう15日に告示され、5日間の選挙戦がスタートする。定数12に対して現職12人、新人1人の計13人が立候補を予定しており、1人オーバーの少数激戦が確定的。今回から定数を4人削減しての選挙で、当確ラインが読みにくいなか、どのような戦いが展開されるのか。激しい票取り合戦は水面下からいよいよ表舞台へ。広い町内をまたにかけた舌戦の火ぶたが切られる。
 交流センター建設が争点となった前々回、定数削減が争点の前回とは違って、今回はこれといった争点が見当たらない選挙。当初は定数削減による激戦が予想されたが、年末年始にかけて瀧口俊和(69)=早藤、4期=、林睦二(61)=下田原、4期=、山口武(72)=寒川、2期=、信濃大典(46)=西原、2期=の4氏が相次いで不出馬を表明。一転して低調ムードとなった。中津地区をはじめ、美山の寒川地区、川辺の丹生地区などで新人擁立を目指すも出馬まで至らず、そんな状況に一部で無投票の声さえささやかれていたが、2月末に小熊の新人、伊奈禎胤(さだつぐ)氏(57)が出馬を表明。1人オーバーでの選挙戦が確定的となった。
 定数16だった前回は現職14人、新人4人の計18人が立候補。トップは906票で2位が742票、以下500票台が2人、400票台が3人、300票台は9人と中位から下位は混戦。最下位は306票で滑り込み、200票台の2人が涙を飲んだ。気になるボーダーラインだが、今回は定数削減で4人減るとあって各陣営とも読みあぐねている。候補者は前回より5人少ない状況で、「500票はほしい。450票では心もとない」との声が多く、「当落ラインについては見当がつかない」との声が多い。ただ、上位から下位まで混戦で当落ラインが上がると予想する声もある一方、「上位当選者の大量得票によって下位は300票台でも当選できるのでは」との声も聞かれる。
 立候補予定者は川辺地区が現・新7人、中津地区が現職2人、美山地区が現職4人。前哨戦では、各陣営とも一気に上がったボーダーラインを突破し、いち早く安全圏に飛び込みたいと町内全域で火花を散らしており、特に全有権者の6割を占める川辺地区では大混戦となっている。そんな中、有権者の関心は「涙をのむのは誰か」の1点。これからが本番で、優位に前哨戦を進めた立候補予定者も気を抜けない状況で、5日間の舌戦に注目が集まる。
立候補の届け出は、午前8時半から午後5時まで役場本庁3階会議室で受け付ける。