高級かまぼこの材料として知られる魚、エソをターゲットにした釣り大会「エソワングランプリ」(同実行委主催、本紙など後援)の第4回大会が13日、美浜町浜ノ瀬の煙樹ケ浜を大会本部に開かれ、県内外から115人が参加。御坊市御坊の山中政成さん(54)が2年連続で優勝した。エソを"本命"とする大会は全国的にもまれで、関西の釣り人の間でも注目されている。
 同大会はルアー(疑似餌)を使って釣り上げたエソ5匹の総重量で争われる。午前6時から正午まで6時間内なら、どこの釣り場で釣ってもOKで、今回の大会には県内の他、大阪や奈良から多くの参加者が集まった。
 山中さんは出身地となる由良町内の港で2230㌘を釣り上げて2年連続での栄冠。ことしに入り魚はエソしか釣ったことがないという山中さんは「勝つ気で臨んだのでうれしい。これからも連続優勝記録を伸ばせるよう頑張ります」と喜んだ。
 また、大会には2年連続で和歌山県住みます芸人わんだーらんどの東岸誠さん(美浜町吉原出身)も参加。釣りが趣味の東岸さんは開会式で小ネタを披露するなど場を盛り上げ、閉会後には参加者全員で海岸の清掃にも汗を流した。
 エソは通常、魚釣りの外道(ターゲットではない魚)として扱われ、小骨が多いため釣り人からは嫌われている魚。釣り場にそのまま捨てられることもあるが、調理法次第ではおいしく食べられるため、同実行委は未利用魚の見直しと魚食文化の向上も目的の一つに大会を開いているため、全員が釣ったエソを持ち帰るようにしている。