前町長死去に伴い、5月6日告示、11日投開票で行われる日高町長選で11日、町議の金﨑昭仁氏(55)=原谷237=が原谷地内の妻の実家で記者会見し、正式に立候補を表明した。金﨑氏は「日高町の明るい未来のためにお役に立ちたい」と決意を示し、大地震対策、農漁業・商工業等の振興、子育て支援・高齢者福祉対策を重点とする7項目の公約を発表した。町長選にはすでに同じく町議の松本秀司氏(58)=志賀993=も名乗りを上げており、町議同士一騎打ちの前哨戦が本格的にスタートした。
 金﨑氏は冒頭、去る6日にあった地元原谷区の区民総会で出馬要請を受けたことなどで出馬を検討したとし、「日高町の明るい未来のために微力ながらお役に立ちたいとの思いから立候補することを決意いたしました」と述べた。そのうえで「住民ニーズ(意見)に耳を傾け、職員と一緒になって取り組んでいきたい」「議会の皆様方からのご提案やご意見を真摯に受け止め、『安心して豊かに暮らせる町づくり』『明るい町づくり』と、前町長が掲げていた『誠実と実行』を基本に、町政を担っていきたい」と抱負を語った。
 自身が3月議会で平成26年度一般会計予算に賛成している立場から、松本氏と同様に「中町政」踏襲のスタンス。公約のうち、重点に掲げた3点については「一番力を入れたいのが大地震の防災対策。避難路、避難広場の早期完成を目指し、日常生活の中で災害が発生したときの訓練にも取り組んでいきたい」「明るい町づくりに欠かせないのが農漁業・商工業等の振興。26年度は前町長の施策を引き継ぎ、27年度以降に自分のカラーを出して収益が上向きになる取り組みをやっていきたい」「新たな学童保育所の整備を早く進めていきたい」などとそれぞれ意欲を示した。
 後援会事務所は、近く荊木36―1、Aコープ南の国道沿いに設置する予定。町議は今月22日までに辞職する意向。後援会は10日に設立した。
 金﨑氏は昭和52年3月大阪工業大附属高卒、同56年3月大阪産業大経営学部経営学科卒。町議は平成15年2月に初当選し、現在3期目。地元で黒竹販売業を営み、町観光協会会長、日高広域観光振興協議会会長なども務めている。
 町長選は11日で投開票まであと1カ月を切り、出馬表明した2人以外にはうわさも出ないような状況となってきている。町議同士一騎打ちの構図がほぼ固まったことで、前哨戦の幕も上がった。