前町長の死去に伴い、5月6日告示、11日投開票で行われる日高町長選で、ベテラン町議の松本秀司氏(58)=志賀=が立候補の意思を固めたことが、31日までに複数の関係者の話で分かった。松本議員は早ければ今週中にも新人一番手で出馬表明する見通し。町内には前町長の退職が決まって以降、松本議員以外にも出馬のうわさが絶えないものの、正式な名乗りはない。
 複数の関係者によると、31日までに松本議員から立候補の意思を伝えるためのあいさつがあったといい、松本議員自身は公約、支援態勢づくりなどの出馬準備を進めている最中とみられる。本人は取材に対し「近いうちに態度を明らかにしたい」と前向きに答え、早ければ今週中にも出馬表明するもよう。
 松本議員は6期目のベテラン。平成13年2月から17年2月までの4年間は議長も務めた。前町長の退職が決まった直後は出馬を否定していたが、「思いもよらなかった急な選挙で町の一大事。しっかりと町政を担える人に任せたい」などと長年の議員経験に期待する声が集まり、擁立の動きが加速したようだ。
 町内では同じくベテラン町議の一松輝夫氏(64)=阿尾=にも一部で擁立の動きがあったが、この日までに自身が出馬の意思がないことを明言。その他、県職員、中堅町議、民間人などもうわさにはなるものの、いずれも31日現在で正式に名乗りを上げた新人はいない。
 町内には「非常事態に混乱は避けたい」とのムードが漂うが、まだまだ予断を許さない状況。松本議員が出馬表明すれば一気に他の動きが表面化することも考えられ、目が離せない。