4月15日告示、20日投開票の日高川町議選の立候補予定者説明会が25日、役場本庁で開かれ、定数12に対して13陣営が出席した。定数を現在の16人から4人削減して初の選挙で激戦が予想されるが、姿を見せたのは現職12人、新人1人の予想通りの顔ぶれ。1人オーバーの様相が強まっているが、本番まで残り1カ月を切り、中津地区などでは新人擁立への動きが一層加速しており、予断を許さない状況が続いている。
 立候補予定者が1人超過のまま迎えた説明会。注目を集めた新たな陣営の出席はなく、安堵(あんど)の表情を見せる陣営もいたが、「泣く1人になりたくない」と本番へ気を引き締めていた。
 定数削減が争点となった前回と違い、今回は大きな争点が見当たらない。現職16人のうち、瀧口俊和(69)=早藤、4期=、林睦二(61)=下田原、4期=、山口武(72)=寒川、2期=、信濃大典(46)=西原、2期=の4氏が年末から年始にかけて相次いで不出馬を表明。残る現職12氏が出馬の意思を固めあいさつ回りする中、先月28日に小熊の自営業、伊奈禎胤(さだつぐ)氏(57)が名乗りを上げ、選挙戦突入が確定的となった。これを受け、現職各陣営も定数削減による当選へのボーダーラインが一気に上がるとあって危機感を募らせている。
 新人の動向については、川辺、中津、美山の各地区で擁立への動きはあるものの名乗りを上げるには至っていない。現職2人が引退表明した中津地区では、年明けから動きが活発化。信濃氏の引退で、地区最大の票田の高津尾地域で議員が不在、林氏引退の川中地域でも保守系議員がいなくなり、中津全体で議員数が4人から2人に減った。さらに現職4氏の引退表明で議会の勢力関係が微妙なことから、市木久雄町長の支持者らが地元中津地区で懸命の擁立活動を続けている。これまで複数の名前はうわさされているが、現時点では出馬表明はない。残り1カ月を切ったが、市木町長の支持者らは擁立に向けて「ぎりぎりまで最大限の努力をする」と話しており、当初は立候補予定者説明会にも出席する予定だった。引き続き動きに注目が集まる。山口氏が引退する美山地区の寒川でも新人擁立を目指しているが、実際には難しい状況。川辺地区の丹生地域でも擁立の動きはあるが、難航している。立候補予定者説明会に出席した陣営は次の13氏。
 山本啓司(52)=和佐、無・1期=、入口誠(55)=平川、無・2期=、堀江才二(60)=若野、無・1期=、山本喜平(59)=初湯川、共・6期=、吉本賢次(68)=皆瀬、無・5期=、熊谷重美(67)=山野、無・4期=、小畑貞夫(57)=皆瀬、無・1期=、原孝文(58)=坂野川、共・8期、龍田安廣(58)=船津、無・3期=、柏木道生(66)=初湯川、無・1期=、堀辰雄(61)=土生、無・3期=、井藤清(66)=三百瀬、無・3期=、伊奈禎胤(57)=小熊、無・新=