美浜町議会は18日から議案審議に入り、ひまわりこども園の園長を外部から非常勤特別職として招くための報酬に関する条例改正案をめぐって、議会側から「説明が不十分」「あまりに唐突すぎる」などと執行部に対する非難の声が続出。午後に行われた採決の結果は賛成が2人しかなく、否決された。
 ひまわりこども園は今月末で現在の園長が定年退職し、次の園長候補の50代のベテラン保育士2人も同時に早期退職。この3人が抜けると最も経験のある職員が40代となり、教育委員会は約160人の園児と臨時も含め30人以上の職員をまとめていくには、人事労務に長けた人事管理経験者がふさわしいと判断。町もこれに沿って外部から園長を人選、任命する方向で昨年12月ごろから検討を進め、1月には園長の月額報酬を審議会の答申通り21万円と決め、今議会に条例改正案と予算案を提出した。
 先の一般質問と18日の条例案審議では、外部園長は1年限りの特例措置とする考えであることや、古屋修教育長は10月の就任時に初めてこの問題を知ったことなどが分かった。大方の議員はこれらを初めて知ったため、「議会軽視」という言葉も聞かれ、18日は森下誠史町長、上田収司副町長、古屋教育長がそれぞれ、対応が後手に回ったことを認め、謝罪したが、採決の結果は議長を除く9人のうち、賛成は鈴川基次議員と中西満寿美議員だけだった。
 
 教育長が謝罪のうえ答弁一部撤回 17日の谷進介議員の一般質問では、園長の月額報酬額21万円について、古屋教育長が「園長候補と考えている方が元校長で、いまは年金をもらっており、21万円以上になると年金が少なくなることも考えた結果である」と答弁。18日朝の本会議冒頭、「皆さんにご迷惑をかけた」と謝罪し、年金への影響の部分の発言を取り消した。