御坊市は、平成26年度新規事業で市内商店街の空き店舗を活用する場合に補助金を交付するが、詳細が決まった。店舗賃借料と改修費用のそれぞれ2分の1を補助。高齢化、後継者不足で疲弊する商店街の活性化へ向けた施策で、やる気のある若手起業家らの進出に期待がかかる。7日から開会する当初議会で予算が可決されれば、4月1日から申請を受け付ける。
 現在、市内商店街では全体の4分の1が空き店舗となっており、店主が60歳以上で後継者がいないところも増えているため、今後はさらに空き店舗の増加が心配されている。空き店舗の活用については以前から市や商工会議所地域活性化委員会などで検討され、補助金交付の提案も出されていた。市の補助金は店舗賃借料と改修費に対する交付で、いずれも補助率は2分の1。賃借料については限度額が36万円で、賃貸借契約した月の翌月から12カ月間の限定(限度額は月額に換算すると3万円)。一方、改修費は限度額が20万円で1回のみ。実際に補助金が交付されるのは、賃借料が12カ月後、改修が工事終了後となるため、新年度の予算は改修費補助60万円のみを計上。3件程度の補助を想定している。
 補助条件は1年以上継続して営業することが見込まれ、週5日以上おおむね午前10時から午後6時までの間は営業 市が行う貸付金を滞納していない 空き店舗利用に際し、他の補助を受けていない すでに市内で事業または営業を行っている場合は、空き店舗での事業または営業の開始後も既設の店舗において引き続き事業または営業を継続(市内で既設の店舗を閉めて新たに空き店舗を活用する場合は対象外) 会議所、商店街でつくる空き店舗審査委員会の審査を受け、将来会議所及び地元商店街団体に加入する意思がある―などとなっている。現在、市内の空き店舗で所有者が賃貸してもOKというのは10店舗程度。商工振興課は「補助金が呼び水となり、商店街の活性化につながればと思う。すでに問い合わせもありました」と話し、予算枠を超える申し込みがあった時には、補正で予算を追加する考えもある。申請は商工振興課が窓口で、問い合わせは℡0738ー23-5531。同様の補助は県内ですでに和歌山、海南、田辺、新宮の4市が実施している。