全国の観梅どころが集う第19回全国梅サミットが東京都青梅市で開かれ、みなべ町など加盟の12市町が梅の病気のウメ輪紋ウイルス(PPV)を災害としてとらえ、「被害を受けた梅資源再生のために協力体制を充実し、復興を支援する」などとする宣言文を採択した。首長会議では、各自治体が取り組みや課題などについて意見を交換し交流を深めた。 全国の観梅どころが集う第19回全国梅サミットが東京都青梅市で開かれ、みなべ町など加盟の12市町が梅の病気のウメ輪紋ウイルス(PPV)を災害としてとらえ、「被害を受けた梅資源再生のために協力体制を充実し、復興を支援する」などとする宣言文を採択した。首長会議では、各自治体が取り組みや課題などについて意見を交換し交流を深めた。
 梅サミットは梅を共通の資源とする加盟市町相互の情報交換や人的交流を行い、梅を生かした観光文化の振興と梅関連産業の発展を図ることを目的に加盟市町が持ち回りで毎年開催。災害時の相互応援協定も締結している。今回の開催地の青梅市では、平成21年4月、国内で初めてウメ輪紋ウイルスが発見され、その後に拡大。現在も対策に苦慮しているという。サミット宣言ではウメ輪紋ウイルスについて「被害を災害ととらえ、共通の資源である梅資源の再生に対し、自治体間の連携による水平的な支援を行っていくことを確認した」とし、具体的には「被害を受けた梅資源の再生のため、加盟自治体相互の協力体制を充実し、復興支援する」としている。
 ウメ輪紋ウイルスは梅や桃などに感染し、感染樹は落果したり葉に紋が出る被害が発生する。アブラムシによって媒介されるほか、感染した植物の苗や穂木などの移動で感染が広がる。現在も8都道府県で蔓延を防ぐ懸命な努力が続けられている。県内でも昨年5月に和歌山市で発見され、県は3月に制定したウメ輪紋ウイルスの蔓延防止条例に基づき、ウメなどについて和歌山市から他の市町村への果樹(種子と果実を除く)の移動を制限している。