県が平成14年度から約70億円を投入して進めてきた切目川ダム関連の国道425号上洞~田ノ垣内間約3.6㌔の付け替え道路の開通式が26日に上洞地内で行われ、仁坂吉伸知事や鶴保庸介参議院議員はじめ、行政関係者や多くの地元住民が参加。テープカットやもちまき、園児の歌などで完成を祝った。
 仁坂知事は真妻わさびによる町おこしや川筋ネットワーク整備などを説明し、「切目川バイパスの完成を皆さんと喜ぶとともに、延長となる川又工区にも取り掛かり、一刻も早く対向が難しい道を解消していきたい」と、引き続き整備していくことを約束。日裏勝己町長は「道路は生活の利便性が向上するだけでなく、災害時にも物資の運搬などで効果を発揮する。大地震の発生が予想される中、『住民の絆を深める命の道』として後世に残していきたい」と話した。
 式典のあとテープカット、くす玉割りを行い、続いていなみこども園の園児が登場。元気な歌声を響かせ道路の完成に花を添えた。最後は仁坂知事や日裏町長らが祝いのもち投げを行い、集まった多くの住民らで大にぎわいだった。
 付け替え工事は、田ノ垣内地内の弥栄橋付近から上洞地内の川又との境界付近までの全長約5㌔。既存の道路は幅員が狭く車同士の対向が困難なほか、見通しの悪いカーブも多かった。工事では幅員5.5㍍の2車線にしたほか、直線でつなぎ全長3.6㌔まで短縮。22年8月に田ノ垣内地内の弥栄橋付近から高串トンネル東側までの1.3㌔、25年10月に真妻郵便局付近までの1.9㌔を供用開始。残る川又までの0.4㌔が完成し、全面供用開始となった。県では、さらに延長となる川又工区約2.8㌔にも取り掛かっている。