第86回センバツ高校野球大会の出場校選考委員会が24日、大阪市の毎日新聞大阪本社であり、一般選考で右代谷崇誠(2年、松洋中出身)、大石海斗(1年、同)、滝本怜一(同、日高中出身)の日高地方3選手がメンバー入りしている智弁和歌山の3年ぶり11回目の出場が決まった。地元3選手は吉報が届くと、満面に笑みを浮かべて喜び爆発。そろって力強いガッツポーズも見せ、あらためて夢の甲子園での活躍を誓った。
 午後3時半過ぎ、藤田清司校長がグラウンドに姿を見せ、センバツ出場決定をナインに報告したうえで、「皆さんの真面目な努力と学校生活が評価された。あと2カ月、最高のレベルに仕上げ、まず1勝、波に乗って紫紺の大優勝旗を和歌山に持ち帰ることを願っています」と激励。ナインたちは高嶋仁監督を胴上げしたり帽子を空高く放り投げたりして喜びを爆発させた。
 昨秋は背番号13をつけ、控え投手と、貴重な左の代打として試合に出場した右代谷選手=美浜町吉原、173㌢・74㌔、左投左打=は「最高の気分」と笑顔いっぱい。昨秋、試合中の死球で骨折した左手については「もう治って十分に練習できています」と万全を強調し、「甲子園ではチームのために投打で活躍したい。優勝目指して頑張ります」と力強く語った。
 1年生ながら新チーム結成後の公式戦に三塁手としてほぼフル出場の大石選手=美浜町吉原、172㌢・70㌔、右投右打=は「うれしいの一言」と率直な感想。この冬場に取り組んでいる課題の打力アップについては「年明けからいい感じです」と収穫を口にし、夢舞台に向けては「チームはまず1勝。個人ではヒットを打つことが目標」と闘志を燃やした。
 同じく1年生で昨秋は背番号6を背負った遊撃手の滝本選手=日高町池田、170㌢・63㌔、右投左打=は「甲子園は物心ついた時からの夢。うれしい気持ちでいっぱい」と胸を躍らせた。昨秋の近畿大会では出場機会に恵まれなかったが、「守備も打撃も調子は上がってきています」とレギュラー再奪取へ手応え十分の様子。甲子園へは「試合に出て活躍したい。日本一を目指して頑張ります」と意気込みを示した。
 智弁和歌山は昨秋の近畿地区大会で準優勝。センバツでも上位進出の期待が大きい。
 県勢では21世紀枠で海南の出場も決定。海南は27年ぶり17回目のセンバツ。県勢の2校出場は4年ぶり。
 大会は3月21日から12日間、阪神甲子園球場で開催される。組み合わせ抽選会は同14日午前9時から毎日新聞大阪本社で。