アベノミクスの3本の矢の効果で昨年暮れから都心部の大手企業では給料やボーナスアップなど、景気のいいニュースが見られるようになってきた。その効果が地方にもことしから徐々に出てくるそうだが、それを確実に実感するためには企業のやる気、努力しだいだという話を聞いた。
 さて、筆者が担当する御坊市はというと、ことしが市制施行60周年の節目。平成27年の国体に向けたプレイベントが5月から始まる年でもあり、御坊のアピールと誘客につなげる絶好のチャンスとなる。厳しい財政状況の中で何でもかんでもできるわけではないと思うが、ぜひ記憶に残る事業を展開してもらいたい。
 また、これは御坊に限らず日高地方や和歌山県全体に通じることだが、「観光」をキーワードにした地域活性化の可能性が一層強まっているように感じる。特にことし2月11日に和歌山市内で催される国内観光フォーラムが大きなチャンス。観光関係者ら1万人規模の集会になる予定で、この機会に県内の市町村は自分たちのまちの魅力をアピールするとともに、独自のサービスを用意して観光客を確保する努力をしてほしい。すでに御坊市商店街は紀州鉄道と連携した割引サービスなどのイベントも行っており、こういった取り組みが拡大していくことを期待している。
 このようにさまざまな可能性があることしは、経済発展、観光振興、地域活性化などの飛躍に大いに期待するところではある。しかし、いずれも現状のままで何もしないようでは、「棚ぼた」は恐らくない。だからこそ、いままで以上に知恵を絞って汗をかき、攻めの年にしていきたいものである。 (吉)