日高、由良、印南、みなべの日高地方4町で5日、新春恒例の消防出初め式が行われた。冷え込み厳しい中、団員たちは出動服のりりしい姿で集結。日高町では婦人防火クラブ員も勇ましく分列行進を披露し、由良町では大江尚次団長や畑中雅央町長が部隊観閲など実施。印南町では小型ポンプ操法の力強い放水などがあり、それぞれ一年間の無災害へ決意を新たにした。
 日高町は若者広場で行い、団員と荊木、比井、産湯、阿尾の婦人防火クラブ員合わせて137人が集結した。勇ましい分列行進に続き、中善夫町長が「わが町の消防防災のさらなる発展と、町民の安全、安心な生活を確保するためにより一層のご支援とご協力をいただきますようお願い申し上げます」と式辞。永年勤続表彰、部隊観閲などのあと、稲葉伸秀団長が「地域住民の生命、財産を災害から守るという消防団の使命を遂行できるよう訓練を怠らず、組織の結束を固め、地域の防火、防災に貢献し、皆様方とともに日々精進して参りたい」と決意を新たにした。会場を奥山池(萩原)に移しての一斉放水もあった。
 由良町は由良中学校グラウンドで行い、団員123人が参集。畑中町長は「昨年、町内では大火に至る火災や自然災害がなく平穏な一年だったが、今後、東南海・南海地震やさまざまな自然災害の発生が予想される中、消防団の皆さまには町民の安心、安全へさらなる精進をお願いします」と団員たちに協力を呼びかけ、「行政としても機材の整備、防災意識高揚への啓発など責務を果たしていきたい」と防災力向上を約束。大江団長は畑中町長らとともに部隊観閲などを行い、最後に「新しい年を迎え、なお一層の団結力をもって、迅速に行動をとれるよう日々努力していきたい」と力強くあいさつした。
 印南町は若もの広場で行い、団員220人が集結。一糸乱れぬ入場行進を見せた。日裏勝己町長は式辞で「団員の頼もしさに鳥肌の立つ思い。住民の生命と財産を守る崇高な使命を胸に、強靭で安全、安心なまちづくりにお力添えをお願いします」と激励した。濵中芳光団長は8月の連続放火での迅速な対応をねぎらったうえで、「今後も訓練に訓練を重ね、団員一丸となって防災活動に頑張ろう」と一層の団結を求めた。20年勤続団員らの表彰や観閲のあと、第2分団(山口・稲原)が小型ポンプ操法を披露。キビキビした動きで力強い水しぶきをあげ、士気を高めていた。