みなべ町東本庄地内、東本庄生産森林組合(山﨑崇組合長)の所有地にメガソーラー「東本庄太陽光発電所」(仮名)が建設される。事業主は㈱ジャパン・インベストメント・アドバイザー(東京)で、施工はjuwi自然電力㈱(東京)。施設面積は約1万3900平方㍍で、発電出力は約1・1メガワット、年間発電量は約129万2744㌔㍗アワー(一般家庭380世帯分の使用量)。来年1月から着工し、4月の完成を目指す。
 現場は町の斎場から北へ約300㍍。平成14年に建設残土処理施設として活用され、約3㌶の平地ができた。同組合では土地利用を進めるため、24年1月の総会で「藤ノ川土地利用推進委員会」を発足。検討を重ねた結果、メガソーラーの建設を進めることを決め、同町選出の坂本登県議らの協力で誘致に取り組んだ。すでに造成された土地があるという好条件ということもあり、全国から8社が現場視察。うち意欲的だった3社の中から選択し、条件面などから自然電力と契約することを決めた。同社では平成29年までに原子力発電所1基分の自然エネルギー発電所を建設するという将来ビジョンを掲げていることも決め手となった。同組合は事業主のジャパン・インベストメント・アドバイザーに用地を貸し出して賃貸料を受け取る形となる。賃貸借面積は1万9820平方㍍。来年1月からソーラーパネルの設置などの工事に取りかかる。完成後も施設の草刈りなどの管理業務を同組合に委託する。契約は20年。山﨑組合長は「近くには備長炭の原料となるウバメガシの森林がある。伝統的なエネルギーと新エネルギーの共生する場ができる。子どもたちのエネルギー教育にも役立つ施設にしたい。組合が所有する500㌶の山林があり、今後も風力や水力などの自然エネルギーの活用に利用できないか検討したい」と話している。