本年度の食品衛生功労者の厚生労働大臣表彰受賞者が決まり、日高地方からは日高食品衛生協会長で印南町島田の旅館辻井代表の辻井和吉さん(63)が選ばれた。11月6日に御坊保健所で伝達式が行われる。
 辻井旅館は昭和42年に創業。辻井さんは開業して約半年後から店を切り盛り。いまでも厨房に立って安全でおいしい料理を提供するなど、45年にわたって食品衛生向上に貢献している。平成10年から日高食品衛生協会理事を務め、4年前に会長に就任してからは自身だけでなく協会の発展にも尽力。食品衛生指導員としてもリーダー的存在で、会員の施設を巡回して食中毒予防の徹底を呼びかけている。2年後のわかやま国体に向けて県が提唱している食品衛生管理認定制度の最も厳しい基準であるレベル3をいち早く取得するなど、地域の模範的な取り組みが高く評価された。受賞に「協会の皆さんや保健所の協力、指導のおかげで、みんなを代表していただいたと思っています。これからも食中毒予防など食の安全向上へ少しでも役立てるよう努めていきます」と話している。
 伝達式では、日本食品衛生協会長賞の新田みどりさん(じんじん)、食品衛生指導員理事長賞の中野政博さん(旅館黒島)も表彰する。