16日未明に紀伊半島に最接近した台風18号による豪雨の影響で、みなべ町西本庄地内の幹線農道「黒潮フルーツライン」で大規模な土砂崩れが発生した。現在は通行止めで、復旧のめどは立っていない。町建設課は「主要道路なので、できるだけ早く通れるようにしたい」と話している。このほか、国道42号が通行止めとなるなど主要道路が一時通行止めとなった。
 同農道はみなべ町と印南町を結ぶ幹線道路で、被害があった現場は南紀用水土地改良区管理事務所から印南方面へ約1㌔の場所。西側の山の斜面高さ約50㍍から土砂が崩れ落ち、5㍍の道路を約50㍍区間にわたって寸断した。土の量は5000~6000立方㍍とみられる。モルタルが吹きつけられていたところもあったが、モルタルごと崩れ落ちた。16日午前0時10分ごろ広域消防から町に「土砂崩れが発生している」という連絡が入り、すぐに町が通行止めとした。迂回路はなし。地元の農家が印南町側の畑へ仕事に行く場合は東岩代地内を通って行かなければならず、かなり遠回りになる。町では早急に復旧工事にかかる方針だが、土砂崩れの規模が大きく、通行止めの解除時期は未定だという。
 このほか台風の影響としては、午前4時に南部川の水位が3㍍以上になり氾濫危険水位(2㍍90㌢)を超えたため、谷口地内の5世帯12人に避難勧告が出され、2世帯5人が町生涯学習センターに避難した。