県内の特産品や県産食材を使った食べ物が一堂に集まり、訪れた人の投票でナンバーワンを決定するまちおこしイベント、「こころきらりVol2 たからもの W―1 グランプリ」が1日、田辺市の県立情報交流センターで開かれ、スイーツの部で美浜町田井のはないちご農園(田渕道人代表)が出品した「松いちごのクラッシュアイス」が見事、グランプリを受賞した。
 W―1グランプリは今回が初めての試みで、フードとスイーツの2部門があり、来場者は食材、味、パフォーマンスなどを総合的に判断し、それぞれ1点ずつ投票。スイーツ部門は田辺市のカフェレストラン、和歌山市のクレープ移動販売業者など8事業者がパン、手作りパイ、無添加いちごジャム、トルコアイスと和歌山名産物のコラボアイスなどを出品した。
 はないちご農園は、煙樹ケ浜松林の松葉を混ぜた堆肥(松堆肥)を使って、県のオリジナル品種「まりひめ」を栽培しており、今回は砕いた冷凍いちごとバニラアイス、いちごソースが絶妙の食感を生み出す「松いちごのクラッシュアイス」を出品。飲食店やスイーツ専門業者のメニューを抑え、見事、初代王者に輝いた。
 田渕さん(39)は4年前に脱サラ後、高設と土耕栽培のいちご専門農家として就農した。クラッシュアイスは6月から11月にかけてのシーズンオフにもいちごの味を楽しんでもらいたいと、ジャムやソースに続いて商品化。今回のグランプリについては「うち以外は専門の業者さんばかりでしたし、まさかグランプリをいただけるとは」とびっくり。7日の煙樹ケ浜フェスティバル(煙樹海岸多目的広場)でも販売する。