30日告示、8月4日投開票の印南町議選で、体調不良のため出馬が流動的だった現職の廣野英幸氏(60)=印南原・2期=が22日、不出馬を表明。同日、後継として新人で元役場職員の野村正明氏(67)=印南原=が名乗りを上げた。立候補予定者の変更はあったが、定数12に対し1人オーバーの状況は変わらず、このまま選挙戦に突入しそうだ。
 野村さんは南部高校を卒業。平成19年までの32年間、役場職員として行政に携わった経験があり、税務課長のほか収入役も務めていた。また本年度から地元印南原の区長、町区長会長を務めていたが、出馬のためいずれも辞任。出馬に向け「微力ではありますが、いまの日裏町政を支えるとともに、住民の声を聞いて行政とのパイプ役として努めたい」と話している。
 廣野氏は平成17年に出馬し、733票を獲得しトップ当選。4年前の前回は2番目となる646票を獲得。不出馬を決めたことについて「体調の改善が見られず、今後の議員活動に支障を来すと判断しました。これまで支援していただいた多くの皆さんに感謝しています」と話している。
 これで新人3人、現職10人の合計13人が出馬を表明しており、定数12に対し1人オーバー。今月初旬の新人中島洋氏の出馬表明から選挙戦突入が濃厚となり、各陣営ではあいさつ回りをするなど前哨戦を展開。廣野氏の体調不良で再び無投票のうわさも飛び交ったが、野村氏の出馬により選挙戦は確実となり、各陣営の動きはより活発化していきそうだ。すでに出馬を表明している現職、新人は次の皆さん。
 【現職】藤本良昭(70)=古井・6期=、堀口晴生(61)=印南・4期=、榎本一平(54)=西ノ地・3期=、西山徹(53)=宮ノ前・2期=、岡本庄三(57)=山口・1期=、藤薮利広(52)=印南・1期=、杉谷考祥(67)=羽六・1期=、井上孝夫(56)=印南原・1期=、玉置克彦(54)=西ノ地・1期=、村上誠八(65)=島田・1期=
 【新人】前田憲男(51)=上洞=、中島洋(51)=印南=