任期満了に伴う参院選が4日公示され、和歌山県選挙区(改選数1)は自民党現職の世耕弘成氏(50)=新宮市新宮=、共産党新人の原矢寸久氏(61)=白浜町堅田=、幸福実現党新人の久保美也子氏(52)=和歌山市大谷=の三つどもえが濃厚。アベノミクスの経済政策、憲法改正などを争点に、21日の投開票まで17日間の舌戦が繰り広げられる。
 世耕氏 官房副長官として安倍政権を支えながら、選挙期間中は官邸での公務と他の自民党候補の応援演説でスケジュールがびっしり。和歌山には公示日と最終日など3日間しか戻れず、県内各市町村の後援会や自民党の組織力が頼りとなる。有権者は「世耕さんの圧勝は間違いない」という見方も多いなか、陣営は「首相補佐官だった6年前も、期間中はずっと和歌山にいることができたが、今回のような本人不在の戦いは初めて」と危機感を前に押し出す。
 4日は午前9時から和歌山市小人町南ノ丁(国交省和歌山河川国道事務所西側)の事務所で出陣式を行う。
 原氏 過去、衆院選和歌山3区と1区に計3回、参院選にも3回立候補(すべて落選)しており、党の顔として県内有権者の間の知名度もまずまず。7回目の国政挑戦となる今回は1月の出馬表明以降、県内を何回も回って街頭演説やミニ集会を開き、「アベノミクスによる円安の批判」や「消費税増税反対」「TPPの交渉参加撤回」「即時原発ゼロ」などを訴えてきた。「安倍政権の暴走に立ち向かい、『国民が主人公』の新しい政治を」と支持を呼びかけている。
 4日は午前8時45分から和歌山市本町4丁目(北大通り本町4丁目交差点東側)の事務所で出発式を行う。
 久保氏 4年前には衆院選和歌山2区に出馬、2回目の国政挑戦となる今回、前哨戦は出身地の新宮市をはじめ全県くまなく回り、党の政策の柱の▽国防強化▽経済政策▽生涯現役――を中心に訴えてきた。とくに経済政策では消費増税に反対で、「せっかく景気がよくなってきたときに増税すると逆効果」と主張。生涯現役では75歳まで働ける体制整備を訴え、「4年前と比べると有権者の反応は格段によくなっている」という。
 4日は午前9時15分から和歌山市湊の選挙事務所(ガーデンパーク和歌山南の幸福の科学和歌山支部隣)の駐車場で出陣式を行う。