7月21日投開票が想定される参院選の公示まで1週間と迫った27日夜、和歌山市の県民文化会館で和歌山選挙区から出馬する自民党公認候補、世耕弘成氏(50)の後援会総決起集会が開かれた。集まった約4000人(主催者発表)の支持者を前に、4選を目指す世耕氏は「皆さんが日本一の後援会になるよう、日本一の得票率で当選させてください」と訴え、アベノミクスによる経済再生を第一に、安倍政権を「命がけで支える」決意を示した。
 来賓には仁坂吉伸知事、石田真敏衆院議員、浮島とも子衆院議員、今回の選対本部長を務める鶴保庸介参院議員らが顔をそろえ、仁坂知事は「今回の選挙ははっきりいって楽勝だが、油断をすると投票率が下がる。投票率が下がると、和歌山県のために必死で頑張ってくれている世耕先生に申し訳ない。かくなるうえは、私たちだけでなく、それぞれの団体、知人、みんなが投票に行き、世耕先生に対する感謝を示そう」と各後援会の奮起を期待。石田衆院議員も「先の都議選は自民党候補が全員当選するという完全勝利だったが、こうなると、有権者は自民党に対して厳しく、マイナスのバランス感覚が働きかねない」とし、勝利は当然のうえ、投票率と得票率を下げないよう結束を呼びかけた。
 続いて、ステージのスクリーンに安倍首相のメッセージビデオが映され、安倍首相は「官房副長官は服を脱いでいる暇もないといわれるほど忙しく、世耕さんは官邸で懸命に頑張ってくれています。そのため、なかなか地元に帰れてないと思いますが、皆さんは、(世耕さんが)それだけ国のために頑張っていると誇りに思っていただきたい。選挙で世耕さんが立派な成績で当選することが安倍政権のパワーになり、世耕さんがいただいた信頼は、そのまま私と安倍政権への信頼、支持へとつながっていきます」と述べた。
 世耕氏は官邸の仕事の内容、忙しさを冗談も交えながら楽しく説明し、オバマ米大統領やロシアのプーチン大統領との首脳会談の裏話も披露。初当選から15年を経て、「政治家として、ようやく官邸で仕事をさせていただけるようになった。これもこれまで私を支え、育ててくださった皆さまのおかげです」と頭を下げ、あらためて安倍首相と日本のため、和歌山のために頑張る決意を表明。選挙に向けては第一の政策に経済を掲げ、「アベノミクスの目標は、デフレで下向きになった日本人の気持ち、目線を上に向かせること。この和歌山など、地方で働く皆さんが景気回復を実感できるようになるまで、経済政策を最優先に取り組みたい」と力を込めて語った。