第14回高校生国際美術展(同実行委員会主催・文化庁など後援)の入賞者が決まり、南部高校3年の竝木(なみき)衣久美さん(清川)の油絵「幸せの木漏れ日」が奨励賞に選ばれた。木漏れ日の中の落ち葉とカボチャを描いた作品。入選は県内でも2人だけだった。竝木さんは「落ち葉が1枚1枚はっきりと見えるように描くのに苦心した」と話している。
 同展は26日から7月7日まで東京の国立新美術館で開催。美術と書の2部門があり、日本の高校生の入選作品、海外12カ国以上の高校生の優秀作品が展示される。今回は1万812点(書8879点、美術1933点)の応募があった。
 竝木さんは昨年11月から制作を開始。題材は家の近くで見つけ、柿の落ち葉にカボチャが埋もれて木漏れ日に包まれている光景をF30サイズ(91㌢×72・7㌢)のキャンバスに描いた。以後、美術部のクラブ活動の時間に描き続け、3月に完成。特に葉に光が反射している様子を表現するのに苦労したという。同展への出展は今回が初めてだった。竝木さんは「賞に入ったと聞いた時にはすぐに実感が湧かなかったが、いまはとてもうれしい。できたら東京まで行って、展示作品を鑑賞したい」と喜んでいる。同校美術部顧問の尾崎弘幸教諭(56)は「色合いがきれいで、リアルに描けている」と評価している。