JR大阪駅北側の通称うめきたにある複合施設 「グランフロント大阪」 が、今月26日でオープンから1カ月を迎えた。 来場者数は延べ761万人で、東京スカイツリーが1カ月で581万人だったことを考えると大したもの。また、施設内の小売・飲食店の売上高は50億円超。 アベノミクスの効果があるのかないのか、 この施設だけを見ると不景気なんてどこ吹く風である。
 そんな飲食店ゾーンの一角にあるのが、 養殖魚の専門料理店 「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所」。 筆者も先日食べにいったが、 とにかく順番待ちの長蛇の列。 最近でも予約は1カ月先まで満杯だという話を聞いた。 店内はカウンター、テーブル、個室があり、近大が世界で初めて完全養殖に成功したマグロの刺し身やステーキ、創作料理などが味わえる。刺し身は上質の脂が口の中でとろけるような食感で、天然ものと甲乙つけがたいと評判。価格的には天然ものの半額ぐらいに設定されていてお得だが、 居酒屋で飲むより恐らく高くつくので、 店にいくときはそれなりのご用意を。
 そもそもこの店は、 近大の養殖技術をアピールするとともに、 地元の特産をPRする広告塔の役割を担っており、 本県のしょうゆ、 南高梅、みそなども料理に使われている。 さらに今後は東京店のオープンも考えており、一層のPRに役立ってくれそう。 そしてせっかく本県や日高地方を知ってもらえたなら、 次は本県に来てもらえる工夫も必要。 マグロや他の魚の水揚げも多い和歌山ならでは、 「天然と養殖の味比べ」 ができる店が県内にできればインパクトが...そんな相乗効果はありだろうか?    (吉)