印南町議会臨時議会が22日に開かれ、 執行部が提出した平成24年度一般会計予算の余剰金約2億円を新庁舎などの建設に向けた 「公共施設等整備基金」 へ積み立てる専決処分について、 「2億円もの多額の余剰金を議会に問うことなく専決で目的基金へ積み立てるという行為は、 議会を軽視している」 と批判。 採決の結果、 不承認となった。
平成24年度一般会計補正予算に公共施設等整備基金2億160万円などを含む2億1075万1000円を追加し、 58億90万7000円とする専決処分。 議員からは 「平成22年の阿久根市長の専決処分を受けて、 昨年、 乱用を防ぐための自治法改正がされた中、 法令厳守の執行部がすべきことでない」 「緊急性があるわけでもないのに、 なぜ2億円もの大金を目的基金へ積み立てるのか。 財政調整基金へ積み立て、 6月定例会で議会に問うこともできた」 などと批判。 さらに議論は積み立てる目的である新庁舎についても飛び火し、 「具体的なプランや費用がはっきりしていない中、 闇雲に積み立てるのでなく、 計画的に行うべき。 避難道路などもっと住民のために有効に使えた」 などと主張した。 執行部は 「今後、 新庁舎のために必要になるので、 できるだけ積み立てておくのが妥当と考えた」 とし、 理解を求めたが、 採決の結果、 反対7人、 賛成3人で不承認となった。 専決処分のため、 不承認となっても効力は失われないが、 町では 「何らかの調整を行って、 今後の議会で報告したい」 と話している。
 印南小学校の内装大規模改造の工事請負など他の議案・専決処分は原案通り可決、 承認された。