経済環境や社会形態の変化に伴い、 全国的に地方の商工会会員数が減少傾向にあるなか、 美浜町商工会はこの約15年で4割以上も減少。 なかでも若手の青年部は落ち込みが激しく、 昨年度まで17人いた部員はこの4月で6人が卒業、 11人となり、 存続の危機に陥っている。 新たな事業をするにも人手と資金面がネックで、 新年度は部員増強を最大の目標として取り組むという。
 美浜町内には現在、 商工会入会条件を満たす事業者は約350人おり、 4月1日現在の会員数は202人。 平成10年には370人の会員がいたが、 バブル崩壊後の長引く不況、 御坊市内への大型小売店の進出、 ネット社会や少子高齢化などさまざまな社会要因から減少傾向に歯止めがかからない。 40歳までの青年部も、 多いときには30人近い部員がいたが、 24年度は約半分の17人まで落ち込み、 さらに25年度は6人が卒業してわずか11人にまで減ってしまった。
 町内は20年ほど前までダイエーミドリ美浜店 (現在のTSUTAYA WAY美浜店) を核に、 近くの美浜ショッピングセンターも20店ほどが軒を連ね、 テナント出店者が協同組合を組織していた。 事務局は 「いまはネットで買い物をする人が多く、 服を買うにもユニクロなど高速で遠くの大型店へ出かけるなど、 地域の小売店事業が成り立たない。 美浜町もまさに隔世の感がある」 といい、 青年部員の業種も11人のうち8人までが建設関係となっている。
 青年部は毎年、 交通安全運動の啓発協力、 煙樹ケ浜まつりや農業まつりへの参加、 清掃活動などの事業を行っているが、 独自のイベントも人手と予算の面からできないのが実情。 新年度も地域振興イベントへの協力、 各種奉仕活動への参加などを計画しているが、 部員増強運動の展開を第一に取り組むという。