13日からヨーロッパのリトアニア共和国で開催される4年に一度のカラテワールドカップに、 NPO法人全世界空手道連盟新極真会和歌山県本部御坊支部黒岡道場から、 美浜町和田の前田優輝さん(21)と勝汰さん(19)の兄弟が初参戦する。 優輝さんは軽量級、 勝汰さんは中量級で、 ともに 「目指すは優勝」 ときっぱり。 大会を目前に控え、 日増しに闘志もみなぎる2人を訪ねた。  ワールドカップは直接打撃制空手の世界一を決める大会で、 男子は軽量級 (70㌔以下)、 中量級 (80㌔以下)、 重量級 (81㌔以上) の3階級に分かれ、 トーナメントで争われる。
 優輝さんは、 紀央館高校3年時の第26回全日本ウエイト制空手選手権で極真史上初の高校生王者に輝き、 おととしまで3年連続優勝の偉業を達成 (昨年はけがで欠場)。 2年前には無差別の世界大会に初出場し、 体格で劣るハンデをものともせず、 ベスト16まで進み、 敢闘賞を受賞した。 今大会、 軽量級にはヨーロッパ、 南米、 中東、 アフリカなど世界各地の予選を勝ち抜いた32人が集い、 優輝さんは初戦でカナダの選手と対戦する。
 中量級の勝汰さんは、 おととし9月にオーストラリアで開催された国際トーナメント (無差別) で見事優勝を飾り、 初の海外の大会で自分よりはるかに大きな外国勢を撃破したことが自信となり、 昨年5月のワールドカップ予選を兼ねた全日本ウエイト制選手権で初優勝。 今大会、 軽量級と同じく32人が出場する中量級では第1シード、 初戦は南アフリカの選手と顔を合わせる。
 優輝さんは 「この大会に向け、 スピードとパワーに磨きをかけてきました。 いまは緊張より、 ワクワクといった感じ。 目標はもちろん優勝です」、 勝汰さんは 「パワー強化でパンチ力も上がりました。 中量級は開催国のリトアニア、 ロシアなど強豪がひしめいていますが、 しっかり調整して優勝を狙います」。
 決戦まであと5日、 日本期待の前田兄弟はともに万全のコンディション。 「応援してくださったり、 支援してくださる多くの皆さんのためにも、 優勝という結果で恩返しをしたい」 と話している。