印南町教育委員会は17日、 体育センターで平成24年度人権教育講演会を開き、 タレントの東ちづるさん(52)から 「心豊かに自分らしく~つながる よりそう~」 をテーマに聴いた。
 東さんは出身地 (広島県) の高校生が白血病になり、 その妹から骨髄バンクを支援してほしいと頼まれたことをきっかけに、 骨髄バンクのボランティア活動をはじめた。 活動する中で、 ある白血病で亡くなった女子大生の葬式に参列した話を紹介。 白血病が治った友人とともに参列し、 笑顔いっぱいの表情の遺影を見ながら 「この子も治療ができたらいまでも笑顔でいただろうな。 同じ白血病でも明と暗に分かれるなぁ」などと会話していると、 近くの男性が怒鳴り声を上げた。「生きているあなたたちが『明』 で死ぬかもしれない僕たちが 『暗』 なのかい」。「白血病の患者さんだとわかり、 すぐに謝罪して立ち去ったが、 あとからとても最低なことを言ったと気付いた。 彼女の人生が明だったか暗だったかなんであったのかは、彼女が決めること。 それを私たちは自分を明とし、彼女を暗として比較した。まったく対等じゃない」と後悔した気持ちを話した。 最後に「誰とも比較しない、比較されない。難しいことですが、 まずは自分を大切にすることから始めれば、他人も大切にすることができるようになります」と締めくくった。 集まった約400人は熱心に聞き入っていた。