印南町自主防災会連絡協議会は14日に町公民館で防災講演会を開き、東日本大震災の津波から多くの小中学生が生き延びた「釜石の奇跡」の立役者である群馬大学の片田敏孝教授を招いた。
片田教授は、24メートルの津波が想定されている三重県尾鷲市で講演した際の、1人のお年寄りの話を紹介。「お年寄りは『24メートルなんてとても逃げ切れない。孫には迎えに来るなと言っている』と話していたが、これは大きな間違い」と指摘。「24メートルはあくまで1000年に1度。地震が揺ったからといって津波は5メートル程度かもしれないのに、自暴自棄になって避難をあきらめれば助かる命も助からない」と主張。新想定より低い避難施設も無駄でないことを訴え、「尾鷲も印南もここ何十年で地形は何も変わっていない。なのに学者の鉛筆ひとつで想定だけがコロコロ変わっている。想定にとらわれず、その日に備えて最善を尽くすことが大切」と呼びかけ、集まった200人は熱心に耳を傾けた。

