市町村の情報管理システムを複数の自治体がセキュリティーや防災面、 コスト面などから別の場所に移し、 共同利用する 「自治体クラウド」 について、 美浜、 日高、 由良、 日高川の4町が来年度から導入する方向で取り組んでいる。 住民基本台帳などの個人情報とは別の主に職員の業務に関する情報システムで、 将来的には日高地方の各市町がまとまる方針。 住民情報の基幹系システムは別に県内4ブロックで協議が進んでいるという。
自治体クラウドは、 市町村がインターネットを通じて民間の大型サーバーにデータを保存し、 統一されたシステムを共同で運用するシステム。 現在、 各市町村が自前でサーバー等の機器をリース、 業者と保守管理契約を結ぶなどしている情報管理システムに比べて経費が大幅に抑えられる。 沿岸部のまちは津波などの災害からシステムを避難させることができ、 セキュリティーの面でも民間のデータセンターの方が先進で、 東日本大震災では庁舎が津波に流され、 住民データがすべてなくなってしまったまちもあり、 現在は国がクラウドの導入を推進している。
自治体の情報管理システムは住民票や印鑑登録、 国民健康保険など個人情報を扱う基幹系と、 主に職員がインターネットやメールを通じて庁舎内外と情報をやりとりする情報系の2つに分かれる。 日高郡の4町が進めているのは情報系で、 それぞれの町の掲示板等のグループウェア、 決裁や公文書処理の文書管理、 バックアップ、 インターネット接続などのサーバーを内陸部の離れたまちの民間データセンターに移し、 大型サーバーで集中管理。 美浜町の場合、 ネットやメールに関する部分はすでに外部の民間事業者と契約しており、 今後、 他のサーバーも新たに契約するデータセンターに切り替える。 4町は平成25年度当初予算案に関連経費を計上、 各町とも原案通り承認されれば、 秋ごろにも運用開始できるとみられている。
各町とも現在のシステムの業者との契約期限や機器のリース期限が違うため、 それぞれの更新時期に合わせてクラウドの新システムに切り替え、 将来的には日高地方の市町が同じシステムを共同利用する方針。 全国的にはすでに住民情報の基幹系システムでクラウドを導入している自治体も多いが、 和歌山県内自治体の基幹系クラウドは県が主導する形で全30市町村が参加し、 和歌山市、 紀北、 紀中 (有田・日高地方)、 紀南の4ブロックに分かれて検討が進んでいるという。

