在日米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの低空飛行訓練が6日から、 和歌山県を通る 「オレンジルート」 で実施されることに急きょ決まり、 ルートに含まれるとみられる日高地方の住民も寝耳に水。 仁坂吉伸知事は 「何の説明もなく訓練が行われるのは大変遺憾」 と米軍と国の対応に不満の表情をみせ、 住民からは 「いつどこをどの程度の騒音で飛ぶのか」 「本当に墜落などの危険性はないのか」 などと不安の声も聞かれる。
低空飛行訓練は山口県の岩国基地を拠点に6日から8日まで、 沖縄県以外では初めての実施。 日米両政府は、 飛行高度を昼間は地上152㍍以上、 夜間は同304㍍以上とすることで合意している。 米軍は4日、 大分、 熊本両県などを通過する 「イエロールート」 で実施すると発表していたが、 同期間中に陸上自衛隊が九州で実施する訓練に配慮し、 急きょ、 飛行ルートを変更。 和歌山県には5日午後、 四国から海を越えて紀伊半島上空を通る 「オレンジルート」 で実施するとの内容のメールが防衛省を通じて届いた。
これについて、 以前からオスプレイの飛行訓練に関して 「(米軍や国から) 飛行ルートの関係先に対して事前の連絡、 相談がない」 と不満を募らせていた仁坂知事は、 「なぜ和歌山の上空なのか。 これまでも近畿中部防衛局を通じて、 和歌山の上空で低空飛行訓練をすることの必然性について説明を求めてきたが、 いまだ説明がないなか、 訓練が実施されることは大変遺憾」 と述べた。
在日米軍機の飛行訓練は東北、九州、四国などのルートがあり、 和歌山県上空はオレンジルートとして、 これまでもジェット戦闘機の訓練が行われてきた。 県危機管理課によると、 和歌山上空のジェット機の低空飛行訓練は近年、 回数が減ってきているとみられ、 昨年は日高川町で4回目撃されたとの情報が県に寄せられたという。
今回のオスプレイに関しては 「オレンジルートで行う」 「夜間訓練も行う予定」 「気象条件によって変更もある」 といった程度の情報しかなく、 いつ、 どこから、 どのように、 何回飛ぶのか、 何も分かっていない。 県は 「過去の目撃情報などから、 オレンジルートに入るとみられる日高地方では、 職員を配置しての監視はしないが、 振興局を通じて各市町に目撃情報の提供など協力をお願いした」 と話している。
オスプレイ飛行ルートに入るとみられる日高川町の玉置俊久町長は、「事前に何の説明もなく、 突然のことで憤りを感じている。 郡町村会としても以前、 訓練飛行に反対の声明を出しており、今後の対応についてまた話し合いたい。安全性が確認されていないなかでの訓練実施は容認できない」などと話している。

