公益財団法人日本少年野球連盟 (ボーイズリーグ) の第43回日本少年野球春季全国大会県支部予選は2日、 県営紀三井寺球場で中学生の部のベスト4が激突し、 和歌山日高/マリナーズ (日高マリナーズから改称) が7年ぶり2度目の優勝。 見事、 全国大会 (26~29日、 関東地方) の出場権を獲得した。 和歌山日高は準決勝で9回タイブレークの熱闘を制し、 決勝は持ち前の守備力で完封勝ち。 岡田俊哉投手 (中日ドラゴンズ) を擁してベスト16入りして以来の大舞台出場を決めた。  県支部予選には11チームが参加し、トーナメントで熱戦を展開した。和歌山日高は先月24日の2回戦で和歌山黒潮を6回コールド、8―1で破り、この日の準決勝では和歌山北を9回タイブレークの末、4―2で下した。決勝は和歌山有田に4―0で完封勝ち。
 2回戦は5回まで1点を争う緊迫した展開だった。1―1の同点に追いつかれた直後の6回裏に打線が奮起。1死満塁から西川の2点適時打で勝ち越すと、三尾の適時打、塩路の2点適時打、森の適時打などが次々と飛び出す怒とうの攻撃を見せ、一気にコールド勝ちした。投げては滝本が安定感抜群の投球で完投した。準決勝は初回に西川の適時打、大土の犠飛で2点を先制。4回に2点を奪われ、試合を振り出しに戻された。5回から延長8回までは両チーム無得点。1死満塁からプレーが始まるタイブレークに突入した9回、田上の適時打、滝本の押し出し四球で2点リードすると、滝本に代わって8回から登板の1年生・泉口がその裏の反撃を許さなかった。決勝は初回に北野の適時打、大土の2点二塁打で3点を先制、3回にも1点を追加。先発・堀田が7回2死まで無安打無得点の快投を演じ、初安打を浴びたあとも次打者を危なげなく内野ゴロに打ち取り、チームを栄冠に導いた。
 和歌山日高は昨秋の関西大会県支部予選に続いて2季連続優勝を達成。豊富な投手陣と3試合計2失策の堅実な守備が光った。前田忠紀代表は「子どもたちがすごいことをやってくれた。スター選手がいない中、チームワークを発揮し、秋の優勝におごることなく一生懸命練習してきた成果と思う。全国では前回を超えるベスト8以上を目標にしたい」と喜びを爆発させ、高岡周作監督は「全員でもぎ取った優勝。接戦は予想していたが、投手を中心によく守って粘り強く戦ってくれた。全国では和歌山代表として恥ずかしくない戦いをし、ベスト8以上の上位進出を狙いたい」と力強く話した。
 春季全国大会の組み合わせも決まっており、和歌山日高は27日の2回戦から登場。初戦の対戦相手は波崎(茨城県支部)。和歌山日高のメンバーは次の皆さん。
 前田忠紀(代表)、高岡周作(監督)、冨貴博文(コーチ)、藤並大伸(マネジャー)、北野廉、三尾拓也、滝本塁貴、塩路将弘、西川藍畝、田上都翁、森泰成、松尾拓実、大土海図、堀田翔希、橋本晴貴、鶴田悠、尾崎壮吾、久保絢生、泉口友汰、藤川知也、橋本陸、久保勇人、三宅遥人、三栖基椰、喜多友大、恵中健伸、中岡直斗、上村皆人、村松裕介、山﨑大輝、米田心、牧野樹