和歌山のジビエを広めようと県が実施している 「わかやまジビエレシピコンテスト」 の最終審査が、 18日に和歌山市内のレストランARTE (アルテ) で開かれ、 印南町羽六の農業小田美津子さん (69) の 「シカ肉ロール巻き」 が農林水産部長賞に輝いた。 ホテルのコック長らが出場する中での受賞で、 「この賞を励みにこれからもさまざまな料理を考案していきたい」 と意気込んでいる。
 コンテストは和歌山のジビエの普及を目的に、 「家庭でも手軽に調理できる」 などをテーマに昨年末から1月にかけて募集。 レシピと写真を添付して応募する形式で、 80点が応募。 1次の書類選考で5点を選び、 18日に最終審査。 審査はプロの料理人がレシピ通りに調理し、 ロイヤルパインズホテルの総料理長や精肉店代表者、 一般らが審査員となって試食し、 グランプリの知事賞1点、 農林水産部長賞4点を選んだ。
 小田さんのシカ肉ロール巻きは5点の中で唯一のシカ肉料理。 ニンジン、 カイワレ、 モヤシをシカ肉で巻いて焼いたあと、 梅びしおとケチャップ、 しょうゆで作ったソースをかけて完成。 肉のうまみが広がり、 野菜もおいしく食べられるのが特徴で、 「野菜が苦手な子どもでも食べられるように」 と考案。 惜しくもグランプリは逃したが、 コックらが出場する中での大健闘で、 審査員からも 「甲乙つけがたい素晴らしい料理」 と高評価をもらった。
 小田さんは料理を趣味にしているほか、 印南町生活・営農改善グループ連絡協議会や明日を考える会など、 地元の食に関する団体の会長を務め、 これまでも米粉を使ったレシピを考案するなど地産地消に向けた取り組みを進めている。 受賞に際し 「とってもうれしいです。 ますます意欲がわいてきましたので、 これからも研究を続けていきたい」 と笑顔を見せている。
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