市内塩屋町森岡地区の民間の産業廃棄物最終処分場建設計画に関して仁坂吉伸知事は19日、「(先月10日の)業者説明会で出た議論を整理しているところではないか」とし、建設を許可する、しないの最終判断も「(いつになるか)まだ分からない」との現状を示した。
 事業者の大栄環境㈱(本社・大阪)の説明などによると、施設建設予定地は御坊総合運動公園の東側。山林などを開発し、県内初の管理型となる産廃処分場の埋め立て面積は約6万5000平方㍍、埋め立て容量は約134万5000立方㍍。森岡区との合意を経て、環境影響評価等もすませ、平成23年1月までに県に対して設置許可申請を行っている。同社は住民向けの説明会を開いて計画に理解を求めているが、周辺住民や漁業者、建設予定地近くにある市給食センターへのトラックによる粉じんなどを心配する児童生徒の保護者らの間で反対の声が大きくなっている。
 注目される知事の最終判断について、仁坂知事はこの日の定例会見で記者の質問に対し、「(先月の)説明会の前から、大地震の際の遮水対策、調整池の強度などもずいぶん改善を求め、業者はそれに応じて対策をとることになり、そのうえで前回の説明会があった。いまは(担当課が)その結果を踏まえて整理しているのだろう」と述べ、「再度、現状を確認する。(判断がいつになるかは)まだ分からない」と答えた。