県が印南町で進めている切目川ダム関連の国道425号田ノ垣内~上洞間の付け替え工事は、昨年度に引き続き高串~上洞間に取り掛かっており、平成25年度中の完成へ着々と進められている。また延長となる上洞~川又間は、本年度新規採択され設計に取り掛かっていく。いずれも地元にとっては重要な生活道路で、早期完成が期待されている。
 高串~上洞間工事の全体計画は、 田ノ垣内地内の弥栄橋付近から上洞地内の川又との境界付近までの全長約5㌔の付け替え。 既存の道路は幅員が狭いほか、 見通しの悪いカーブも多い。 工事では幅員5・5㍍の2車線にするほか、 直線でつなぎ全長3・6㌔まで短縮する。
 工事は平成16年度に田ノ垣内側からスタート。 橋の架設とトンネルを中心に進め、 1号橋 (63㍍)、 2号橋 (55㍍)、 3号橋 (99㍍)、 4号橋 (78㍍) と高串トンネル (320㍍) を整備。 22年8月に田ノ垣内地内の弥栄橋付近から高串トンネル東側までの1・3㌔の供用を開始した。
 昨年度は残り2・3㌔区間に取り掛かり、 高串トンネル東側の5号橋 (67㍍) を架設するとともに、 高串と上洞をつなぐ2号トンネル (721㍍) を貫通させた。
 本年度はトンネル内部の舗装や電気設備を進めるとともに、 6号橋 (86㍍) の架設、 上洞地内での道路新設・拡幅がメーン。 複数の業者が入って各地で工事が進められ、 6号橋は橋台や橋脚に取り掛かっており、 ことし7月に橋がかけられる予定。
 上洞~川又間は、 田ノ垣内~上洞間に引き続き実施してもらえるよう以前から町や地元が陳情活動を行っており、 町の地籍調査も22年から優先的に実施。 念願の事業採択で、 本年度で設計、 来年度から用地買収に取り掛かっていく。 完成は未定だが数年はかかるとみられている。